【私の個人的な考え】
以前「早期発見早期治療」というフレーズが叫ばれていた時がありました。私が大学に行っていた時、虫歯の洪水と言われていた時代があったと教わりました。しかし現在では予防歯科(虫歯を予防し、ならないようにしよう)が叫ばれる時代となりました。時代は変わりました。しかし相変わらず虫歯、歯周病、入れ歯で苦しんでいる方は多くいらっしゃいます。ならないことに越したことはありませんが、なってしまった時どうするかを重点的に考えてやっていきたいと思っています。
患者様の強いご希望がない限り永久歯の咬合面「注釈1」にCR「注釈2」は詰めたくありません。5年後10年後にすり減ってしまい歯自体が低くなってしまい取り返しのつかない事になります。
インレー「注釈3」、FCK「注釈4」等の頑丈なもので修復する必要があります。また乳歯であっても隣接面「注釈5」を含む虫歯の場合インレーにする必要があります。大人の歯の銀歯(特にインレー)は必ずとは言いませんがとても長持ちします。10年は当然として20年以上持って当たり前だと思っています。
前歯に関してはたとえ保険治療であってもカメラで撮影し、色を調節しています。色合わせは非常に高度な技術を要します。当医院には長期にわたる研修を受けた技工士がおり設備もそれなりに持っております。
自負はしておりますが、私個人の勝手な判断かもしれません。症例写真を随時追加致しますので見て頂ければと思います。入れ歯についてですが特殊な樹脂で作ることにより適合の良い総義歯ができることを見て頂ければと思っております。
HPという新しい手段を得て、わたくしなりに情報を発信してみたくなりました。拙いかも知れませんが志はあるつもりです。
【ささやかなこだわり】
一般の方には全く興味がないと思いますがインレー、FCKの形、適合性こだわっています。形のきれいな物は全てにおいて優れていると思っています。綺麗に削り、綺麗に印象しないと綺麗な物はできません。またその際歯肉の状態が悪いと出血のため印象「注釈6」がうまく取れません。前歯の詰め物を詰める際に圧排「注釈7」をしなくてはなりません。そうしないと削る時、詰める時出血し、色の汚い外れやすいものしかできません。
従業員から直してほしいと声を掛けられる歯科医師でありたいと常々思っています。私の横でアシストしているので一番よくわかっていると思いますから。
注釈
1. 咬合面 ; 歯と歯の噛み合わせの面で奥歯にのみ存在
2. CR (コンポジットレジン) ; レジンと無機質フィラーの複合材料で光を当てることにより硬化する、ただ硬化の際わずかではあるが収縮するため大きな詰め物では積層させる必要がある
3. インレー ; 金属、CR、セラミックで出来たもので印象の後模型上で作り、そしてセメントで接着する
4. FMC ; 金属製の被せもののこと、セメントで接着する
5. 隣接面 ; 歯と歯の間の面
6. 印象 ; 歯または歯ぐきの型を取ること
7. 圧排 ; 歯と歯茎の間の溝に糸を入れること。そうすることよって歯と歯茎の間に一時的に隙間ができ、歯を削るドリルが歯ぐきを損傷しないように形成でき、きれいな印象、充てんが行える